省エネルギーに配慮した住宅に対する政策や優遇措置等に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。(第45回)
- 認定低炭素住宅は二酸化炭素の排出の抑制に資する建築物で都道府県などが認定したものであり、要件としては省エネ法の省エネ基準に比べ、一次エネルギー消費量がマイナス10%以上となることなどがある。
- 認定低炭素住宅を取得した場合には、住宅ローン控除枠の拡大、登録免許税の軽減措置等が受けれれる。
- 近年、環境に配慮した住宅施策が進められる中、省エネ住宅に対する様々な優遇策が実施されている。アドバイザーとしては、初期投資の優遇措置や税金軽減だけでなく、長期的な視点からもアドバイスをしていく必要がある。
- 長期優良住宅とは長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅で、構造躯体等の劣化対策、耐震性、可変性、維持管理・更新の容易性、高齢者等対策、省エネルギー対策など様々な項目が設定されている。
- ZEHとは、高断熱化、高効率設備による省エネルギーと太陽光発電などが作り出すエネルギーにより、売電収入が得られる住宅ことで、中古または新築の戸建て住宅が対象となる。
解答:5
⑤の太陽光発電設置により売電収入が得れれるというのが明らかに間違い。ZEHは住宅で使用するエネルギーと住宅で作り出すエネルギーの差がゼロになる住宅のこと。売電収入があるかないかは、関係がない。ちなみにこの問題の正答率は50%弱。思いの外正答率が低いように思われる。
①②認定低炭素住宅とは欄
低炭素建築物とは、二酸化炭素の排出の抑制している建築物のことです。
低炭素建築物の中で住宅として利用されているものを低炭素住宅といいます。
低炭素住宅は断熱性能を高めることで、少ないエネルギーで冷房を暖房を行うことや省エネ設備機器をりようすることで、二酸化炭素排出を抑えています。
都市の低炭素化の促進に関する法律に基づく認定制度としてスタートしました。
その認定は所管の行政庁が行います。
行政庁というのは基本的には都道府県ですが、ほかに市や区もあります。
認定の対象となるのは
- 建築物の低炭素化に資する建築物の新築
- 低炭素化のための建築物の増築、改築、修繕若しくは模様替え
- 低炭素化のための建築物への空気調和設備、その他の政令で定める建築設備の設置
- 建築物に設けた空気調和設備等の改修
です。
低炭素住宅として認定されるには
- 高気密高断熱仕様
- 太陽光発電などの導入により一次エネルギーの消費量を、現行の省エネ基準に比べ10%以上低く抑える
- 再生可能エネルギーを連携した蓄電池
- 緑化などによるヒートアイランド対策
- 住宅劣化対策
などのうち2つ以上の設備や対策を採用していることが条件になります。
低炭素住宅として認定されると
- 住宅ローン減税の優遇
- 登録免許税率の軽減
- フラット35において一定期間借入金利を引き下げる
- 容積の不算入
などのメリットが受けられます。
なお、低炭素住宅に関しては国土交通省は発行しているパンフレットにわかりやすく書いてあるのでご参照下さい。(⇒国土交通省エコまち法に基づく低炭素建築物の認定制度の概要)
③④は設問の通り