ねじりまんぽ(京都)とは?由来は何?

京都にある琵琶湖疏水記念館に行ってきました!で、そのあと、周囲を散策していた時に急に目に入ってきてビックリしたのが「ねじりまんぽ」っていう看板!ねじりまんぽとはんなんでしょう?命名の由来は何?京都にある「ねじりまんぽとは何なのか?名前の由来を調べました!

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京都・琵琶湖疏水にある「ねじりまんぽ」とは!?

琵琶湖疏水ってご存知ですか?

琵琶湖と京都をつなぐ水路で、飲料水としての目的はもちろん、当時は物流でも大きな役割を果たしていました。

 

琵琶湖疏水ができたのは明治時代。

当時大型の土木工事は外国人の現場監督を雇って行っていましたが、琵琶湖疏水は初の日本人だけで行った大型土木事業だったんです!

 

明治時代に入ると天皇陛下も東京へ行かれて、名実ともに東京が日本の首都になりました。

その結果、京都の人口はがた減り、景気も悪くなったそうです。

 

そこで興進策として、行われたのが琵琶湖疏水工事。

日本人初の大型土木事業だったとは前述しましたが、さらにすごいのはこの工事を担当した田辺朔朗さん。

大学生の時に書いた「琵琶湖疏水計画」の論文が海外で評価されたのもすごいけど、そのために23歳でこの大工事の担当に抜擢されるんです。

今の日本ではちょっと考えられないような人事ですよね!

 

あまりにすごいのでちょっと話がそれちゃったから「ねじりまんぽ」に戻します(笑)

 

琵琶湖疏水記念館のすぐ近くにあるのが、インクライン。

このインクラインというのは船をレールに乗せて運んじゃうちょっとすごい装置なんです。

 

そのインクラインは今は使われていませんが、跡地を歩くことができます。

私が行ったときは桜開花のちょっと前でしたが、桜の時期はとても見ごたえがありそうでした。

 

インクラインを登っていくとこんな看板が目に入ったんです!

ねじりまんぽまで徒歩2分ですよ!

ねじりまんぽとは聞きなれない名前ですよね~

 

一体「ねじりまんぽ」とは何なんでしょうか??

そこで徒歩2分の距離にあるねじりまんぽまで行ってみることにしました!!

 

で、2分歩いたらまたあったんです「ねじりまんぽ」の看板が!

そしてこの「ねじりまんぽ」の看板のところにあったのがこれ。

そう、トンネルなんです。

ねじりまんぽってトンネルの名前だったんですね!

 

反対側に回るとなんか書いてありました。

この文字、読みにくいのは篆書体(てんしょたい)で書かれているから。

これは扁額(へんがく)と言って、ねじりまんぽ以外のトンネルにも書かれています。

この字は雄観奇想と書いてあります。

 

意味は

「雄」という字は鳥のオス、雄鶏おんどりのことをいう。雄雄しいというように男性的な特性をさす。「隹」は鳥のこと。「観」という字も鳥を使った占いからできた字。鳥占いで神意を察することから「みる」という意味となる。観の左側はコウノトリを表す。「奇」は願い事の成就を求めるために曲がった刀で神様を脅す字。それは普通のことではないので「ことなる、あやしい、すごい」の意味となる。「想」という字は、木を見ることで木の生命力を取り込み、そのパワーで遠く隔たった人へ「おもい」を届けることである。

ということらしい。

 

ちなみにねじりまんぽのもう片方にもかつては扁額が掲げてあって、そちらは「陽気発處」という文字が掲げられていたそうです。

ねじりまんぽの名前の由来

で、このねじりまんぽ、なんだってまたこんな名前なんでしょうか??

名前の由来がちょっと想像つかないですよね~

一緒に見に行った仲間の一人は「万歩計のまんぽなんじゃない?」なんて言っていましたが・・・

 

ねじりまんぽの名前の由来は諸説あります。

ねじりまんぽは「ねじり」と「まんぽ」の二つの単語からできています

 

この「ねじり」はトンネルのレンガがねじって積まれているからです。

この写真を見てください。

レンガが斜めに建てられているのがわかります。

このねじれはトンネルの強度を保つためにわざとこのように積まれているんです。

 

変わった積み方ですよね~。

ねじりまんぽの前に立ってみると、トリックアートを見ているような気になりますよ。

 

で、もう一つの「まんぽ」のほうですがこちらが諸説あるみたいです。

調べてみると

  • 山科地区にある短いトンネルを「まんぽ」と呼称していたことに由来する
  • 蹴上地区の人が「ねじりまんぽ」のことを「まんぽ」と言っていたに由来する
  • マンホールの名前から由来する
  • 線路の下をくぐるトンネル状の通路を示す方言に由来する

などなど・・・

 

個人的には4つ目の線路下とくぐるトンネル状の通路を示す方言に由来するなのかな~と思っています。

 

ちなみに鉄道用語辞典には「ねじりまんぽの定義」が載っています。

それによると、ねじりまんぽとは

築堤の下を斜めに交叉してトンネルや暗渠などを造る際にアーチが荷重を垂直に受けるように煉瓦を斜めに螺旋を描くように積み上げる工法のトンネル

もともとは外国人技術者から導入されたものらしく、イタリアではルネサンス時代に「ねじりまんぽ」の工法で作ったトンネルがあるのだとか。

 

というわけで、京都の琵琶湖疏水のほかにも「ねじりまんぽ」があるそうです。

現在確認されている「ねじりまんぽ」は25か所あるそうです。

まとめ:結局京都のねじりまんぽとは何なのか?名前の由来は?

長くなったのでまとめます。

京都琵琶湖疏水になるねじりまんぽとは何なのか?また名前の由来についてですが

  • ねじりまんぽとは、「変わった工法で作られたトンネルのこと」
  • 名前の由来はいくつかあるが、おそらく方言
  • 京都以外にも全国にねじりまんぽが存在する

ということでした。

 

京都は見どころの多い観光地ですが、琵琶湖疏水は日本人初の大土木事業です。

琵琶湖疏水記念館は入館無料ですし、是非見に行ってみて下さい。

 

そして琵琶湖疏水記念館まで行ったら、インクラインを登って「ねじりまんぽ」を見に行って下さい。

ねじりまんぽ自体はどうってことないトンネルですが、話のネタにはきっとなりますよ~

 

以上、「ねじりまんぽ(京都)とは?由来は何?」でした。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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